ビジネスメールの件名テンプレート集 開きたくなる書き方と例文フレーズ

明日の資料送るメール、件名どうしようかな。

とりあえず「ご挨拶」じゃだめなの?

用件分からないって思われそうでこわいんだよね…。

毎回悩むくらいなら、もう型を作っちゃった方が早そう!
ビジネスメールを書くとき、多くの人がまず止まるのが件名です。
本文はなんとか書けるけれど、件名は毎回手が止まる。そんな感覚がある人も多いはずです。
相手は受信トレイで、件名だけをざっと眺めています。
そこで
・何の用件なのか
・どれくらい急ぎなのか
・自分に関係があるのか
を一瞬で判断しています。
だからこそ、件名にはある程度の型があった方が、仕事がしやすくなるでしょう。
この記事では、ビジネスメールの件名を「状況別」「相手別」にそのまま使えるテンプレートとしてまとめます。
まずは考え方の基本を押さえたうえで、コピペして少し直すだけで使えるフレーズを多めに紹介していきます。
この記事で分かること
- 相手が開きたくなるビジネスメール件名の基本ルール
- 依頼 報告 お礼 お詫びなど、用件別の件名テンプレート集
- 上司 同僚 取引先など、相手別にトーンを調整するコツ
- 再送やリマインドメールで使える件名フレーズ
- よくあるNG件名を、読みやすい件名に書き換えるポイント
ビジネスメールで件名が重要な理由

件名が開封率と印象を左右する
相手の受信トレイには、毎日たくさんのメールが届きます。
その中で、最初に目に入るのは本文ではなく件名です。誰からのメールか、何の用件か、開くべきかどうかを、ほとんど一瞬で判断されます。
件名で伝わる情報は、ざっくり言うと次の三つです。
- 何についてのメールか
- どれくらい重要そうか
- 今すぐ読むべきか、後回しでよいか
ここがあいまいだと、他のメールに埋もれやすくなります。
逆に、用件がひと目で分かる件名になっていれば、「先にこれだけ読んでおこう」と優先して開いてもらいやすくなるでしょう。
また、件名は第一印象そのものでもあります。
丁寧で分かりやすい件名が続くと、「この人のメールは読みやすい」「仕事が整理されている」という印象につながりやすいです。
本文の内容が同じでも、件名次第で受け取られ方が変わる。まずはここを押さえておきたいところです。
読まれにくい件名の共通パターン
件名の良し悪しは、言い回しそのものよりも、「用件の分かりやすさ」と「情報量のバランス」で決まります。
読まれにくい件名には、いくつかの共通パターンがあります。
例えば、
用件が分からないあいまいな件名
例
「ご無沙汰しております」
「お世話になっております」
内容が想像できない一語だけの件名
例
「確認の件」
「お願い」
緊急度が伝わらない件名
本当は締め切りが近いのに、ただの雑談メールのように見えてしまうもの
このような件名だと、相手は「あとで読めばいいか」と判断しやすくなります。
結果として、返信が遅れたり、そもそも開封されるまでに時間がかかったりしやすくなります。
件名は、短いけれど情報ゼロにはしないことが大切です。
何についてのメールか、最低限のヒントを入れておくことで、受信トレイの中でも埋もれにくくなります。
件名と本文の内容をそろえる大切さ
もう一つ意識したいのが、件名と本文の内容をきちんとそろえることです。
件名で「資料送付の件」と書いているのに、本文を読むと相談ばかりだったり、逆に相談メールなのに件名があいまいだったりすると、相手はモヤモヤした印象を持ちやすくなります。
場合によっては、「タイトルと中身が違う」「大事なことが件名から分からない」と感じて、信頼感が下がるきっかけになることもあります。
また、件名は後から検索されることを前提にしておくと効果的です。
相手の立場に立つと、数週間後 数か月後に、「あのときの見積もりメールどれだろう」と検索する場面が意外と多くあります。
そのときに、
- プロジェクト名
- 日付や場所
- 用件(見積もり、日程調整、報告など)
が件名に含まれていれば、すぐに目的のメールを見つけてもらえます。
これは、相手の時間を奪わないという意味で、大きなマナーとも言えるでしょう。
件名は、開封してもらうための入り口であり、後から振り返るときのラベルでもある。
その二つの役割を意識しておくと、このあと紹介するテンプレも使いやすくなっていきます。
相手が開きたくなる件名の基本ルール
用件がひと目で分かる言葉を入れる
良い件名かどうかを判断するとき、いちばん大事なのは「用件が一瞬で分かるかどうか」です。
相手は、受信トレイの件名だけを見て次の三つを判断します。
- 依頼なのか、報告なのか、お礼なのか
- 仕事のどの案件に関するメールなのか
- 今すぐ開くべきか、後回しでも大丈夫か
ここがぼんやりしている件名は、それだけで優先順位が下がります。
例えば、
- 「ご相談です」
よりも - 「資料作成スケジュールのご相談」
- 「ご連絡」
よりも - 「〇〇プロジェクトの進捗ご連絡」
の方が、相手は「これはあの案件の話だな」とすぐに判断できます。
用件+対象(プロジェクト名や案件名) を入れるだけでも、かなり伝わり方が変わります。
後から検索するときも、「案件名+進捗」などで探しやすくなるので、相手の負担を減らす意味でも有効でしょう。
長さとキーワードのバランスを意識する
件名は、長ければ良いわけでも、極端に短ければ良いわけでもありません。
特にスマホでメールを読む人が多いので、画面に表示される前半部分で要点が分かることが重要になります。
目安としては、全体でおおよそ二十〜三十文字前後。
これくらいの長さなら、用件とキーワードを入れつつ、ぎりぎり読みやすい範囲に収まることが多いです。
意識したいのは、次の二点です。
- いちばん伝えたいキーワードを前半に置く
- 補足情報は後半に回す
例えば、
- 「打ち合わせ日程のご相談 〇月〇日候補日について」
- 「見積書送付のご連絡 〇〇案件」
といった形で、件名の頭に「用件」を置き、その後ろに「案件名」「日付」などを足していくイメージです。
最初の数文字に「ご挨拶」「お世話になっております」だけが並ぶと、スマホの画面では用件が見えにくくなります。
まずは、自分が書いた件名を声に出して読んでみて、「これだけで何の用件か分かるか」をチェックするとよいでしょう。
緊急度や重要度の伝え方
メールの中には、「できれば早めに読んでほしいもの」や「今日中の対応をお願いしたいもの」もあります。
その際、件名で緊急度や重要度を伝える一言を添えておくと、相手が優先順位を付けやすくなります。
よく使われるのは、次のようなラベルです。
- 【ご確認】
- 【重要】
- 【至急】
- 【再送】
ただ、これらを多用しすぎると、「この人のメールは全部急ぎと言ってくる」という印象にもつながります。
そこで、ある程度のマイルールを持っておくとバランスが取りやすくなります。
例えば、
- 【至急】は、当日中の対応が本当に必須なときだけ使う
- 【重要】は、金額や契約など、影響が大きい内容のときに絞る
- 【再送】は、本文のトーンを丁寧にして、相手を責めるニュアンスを避ける
といった具合です。
ラベルを付けるときは、相手の画面で他のメールと並んだときの印象もイメージしながら使うとよいでしょう。
避けたいあいまいな件名の例
件名で失敗しがちなパターンの一つが、あいさつだけで終わる件名です。
例えば、
- 「ご無沙汰しております」
- 「いつもお世話になっております」
といった件名は、一見丁寧ですが、用件がまったく伝わりません。
本来は本文の冒頭に書くべきあいさつであり、件名に使うと「何の話なのか分からないメール」という印象になります。
また、
- 「先日の件」
- 「お願い」
- 「確認」
といった一語だけの件名も、情報が少なすぎて埋もれやすくなります。
これらを避けるためには、次のように考えると整理しやすくなります。
- あいさつは本文に回し、件名には用件だけを書く
- 「何についてのお願いか」「何の確認か」を一言足す
例えば、
- 「先日の打ち合わせの件」
- 「仕様確認のお願い」
- 「見積書送付のご連絡」
といった形です。
件名は短いぶん、あいさつではなく要件を書く場所と割り切った方が、相手にとっても自分にとっても扱いやすくなっていきます。
用件別 ビジネスメール件名テンプレート集

ここからは、よくある用件ごとにそのままコピペして使える件名+本文1行目をまとめていきます。
本文は二行目以降を自分の案件内容に差し替えるだけで使える形にしてあります。
依頼やお願いメールの件名テンプレ
「お願いごと」のメールでは、件名で何の依頼かをはっきりさせることが大事です。
見積もり依頼
件名例
〇〇案件の見積もりご依頼
本文1行目例
いつもお世話になっております。〇〇案件につきまして、見積もりのご提示をお願いしたくご連絡いたしました。
件名例
〇〇システム導入に関するお見積書ご作成のお願い
本文1行目例
表題の件につき、〇〇システム導入に関するお見積書の作成をお願い申し上げます。
資料作成や対応依頼
件名例
資料作成のご依頼 〇月〇日会議分
本文1行目例
〇月〇日の会議で使用する資料作成について、ご対応をお願いしたくご連絡いたしました。
件名例
ご対応のお願い 〇〇不具合について
本文1行目例
先日ご報告した〇〇の不具合につきまして、ご対応をご検討いただきたくご連絡いたしました。
打ち合わせ設定のお願い
件名例
打ち合わせ日程のご相談 〇〇案件
本文1行目例
〇〇案件の進行につきまして、一度打ち合わせの機会を頂戴したく日程のご相談でご連絡いたしました。
件名例
オンライン打ち合わせ設定のお願い(〇月〇日週)
本文1行目例
表題の件、〇月〇日週でオンライン打ち合わせの設定をお願いできればと考えております。
確認や質問をしたいときの件名テンプレ
確認や質問のメールでは、件名で確認したい対象を示すと、相手が内容を想像しやすくなります。
仕様やスケジュール確認
件名例
仕様確認のお願い 〇〇機能について
本文1行目例
〇〇機能の仕様につき、下記内容について確認させていただきたくご連絡いたしました。
件名例
スケジュール確認のお願い 〇〇プロジェクト
本文1行目例
〇〇プロジェクトのスケジュールについて、認識を合わせたく確認のご連絡を差し上げました。
不明点の質問
件名例
ご提案内容に関するご質問 〇〇資料
本文1行目例
先日共有いただきました〇〇資料につきまして、いくつかご質問がありご連絡いたしました。
件名例
お見積内容についての確認とご質問
本文1行目例
お送りいただいたお見積内容について、下記の点を確認させていただきたく存じます。
承認依頼
件名例
稟議書ご承認のお願い 〇〇案件
本文1行目例
添付のとおり、〇〇案件に関する稟議書をお送りいたします。ご確認のうえ、ご承認を賜れますと幸いです。
件名例
経費精算申請のご承認依頼(〇月分)
本文1行目例
〇月分の経費精算申請につきまして、承認をお願いしたくご連絡いたしました。
報告・連絡・相談に使える件名テンプレ
いわゆる「報連相」メールは、件名に報告・連絡・相談のどれかを入れると整理しやすくなります。
進捗報告
件名例
進捗報告 〇〇プロジェクト(〇月〇日)
本文1行目例
〇〇プロジェクトの進捗状況について、現時点での内容をご報告いたします。
件名例
週次進捗報告 〇〇案件
本文1行目例
表題の件、〇〇案件の週次進捗を下記のとおりご報告いたします。
トラブル・不具合の報告
件名例
不具合発生のご報告と今後の対応方針
本文1行目例
本日、〇〇機能において不具合が発生しましたので、概要と今後の対応方針をご報告いたします。
件名例
システム障害発生のご報告(〇月〇日)
本文1行目例
〇月〇日に発生したシステム障害について、状況と影響範囲をご報告いたします。
相談したい事項があるとき
件名例
今後の進め方に関するご相談 〇〇案件
本文1行目例
〇〇案件の今後の進め方について、ご相談したい点がありご連絡いたしました。
件名例
体制見直しに関するご相談
本文1行目例
プロジェクト体制の見直しについて、ご意見を伺いたく相談のメールをお送りいたしました。
お礼やお詫びメールの件名テンプレ
お礼・お詫びの件名は、何に対するお礼/お詫びかが分かると丁寧な印象になりやすいです。
訪問や面談へのお礼
件名例
本日のご訪問のお礼
本文1行目例
本日はご多用のところご訪問いただき、誠にありがとうございました。
件名例
先日の打ち合わせのお礼 〇〇案件
本文1行目例
先日は〇〇案件の打ち合わせの機会を頂戴し、ありがとうございました。
資料送付やサポートへのお礼
件名例
資料ご送付のお礼(〇〇資料)
本文1行目例
このたびは、〇〇資料をご送付いただき、誠にありがとうございました。
件名例
ご対応のお礼 〇〇設定について
本文1行目例
〇〇設定につきまして、迅速にご対応いただきありがとうございました。
不手際・ミスへのお詫び
件名例
納期遅延のお詫び 〇〇案件
本文1行目例
このたびは、〇〇案件の納期が遅延し、ご迷惑をおかけしましたことを深くお詫び申し上げます。
件名例
誤送信に関するお詫びと訂正
本文1行目例
先ほどのメールに誤送信がございました。ご迷惑をおかけし、大変申し訳ございません。
ここまでのテンプレは、件名の骨組み+本文1行目の入り方としてそのまま使えます。
自分の案件名や日付を差し替えながら、まずは三つほど「よく使う型」を決めておくと、毎回のメール作成がぐっと楽になるはずです。
相手別に使い分ける件名テンプレート
同じ用件でも、誰に送るかによって適切な件名は変わります。
ここでは、上司・同僚・取引先という三つのパターンで、トーンの調整ポイントと具体例を整理します。
上司や社内の目上に送るときの件名
上司や役職者に対しては、件名の頭でメールの目的をはっきり示すことが重要です。
特に意識したいのは、次の三つです。
- ご相談 ご報告 ご確認 などで用件を明示する
- 感情的な言葉より、状況を客観的に表す言葉を優先する
- 後から見返したときに内容が推測できるキーワードを入れる
例えば、次のような件名です。
ご相談
ご相談 〇〇プロジェクトの進行体制について
ご相談 来期の担当業務について
ご報告
ご報告 〇〇案件の進捗状況(〇月〇日時点)
ご報告 トラブル対応完了のお知らせ
ご確認
ご確認のお願い 来週の打ち合わせ資料について
ご確認 稟議書ドラフトの内容について
「少し困っていて……」のような感情語は、件名では避けた方が無難です。
本文の中で状況や気持ちを丁寧に説明し、件名はあくまで用件とテーマを示すラベルとして整理すると、読み手にも親切でしょう。
同僚や部下に送るときの件名
同僚や部下に送るメールでは、件名で作業内容と期限が分かるかどうかがポイントになります。
トーンは上司ほどかしこまりすぎなくて構いませんが、カジュアルになり過ぎると仕事の優先度が伝わりにくくなります。
意識したいのは、次の二点です。
- 何をしてほしいのかを具体的な動詞で書く
- 期限や対象を件名に含めておく
件名例としては、次のような形です。
同僚への依頼
資料レビューのお願い 〇月〇日までに確認希望
〇〇案件 議事録の共有依頼
部下や後輩への依頼
明日の会議準備のお願い 配布資料の印刷について
来週分シフト表作成の依頼
チーム向け連絡
〇月度売上データ共有のご連絡
今週のタスク確認 〇〇プロジェクト
一方で、
- 「ちょっとお願いが」
- 「至急です」
といった、内容が見えない件名や、感覚的な言葉だけの件名は避けた方がよいでしょう。
本当に急ぎが必要な場合は、
「【至急】本日の会議資料の差し替えについて」
のように、【至急】+具体的な用件をセットで書く方が伝わりやすくなります。
取引先や社外パートナーに送るときの件名
社外向けのメールでは、件名に会社名やプロジェクト名を入れると、相手側の受信トレイでも整理されやすくなります。
特に、複数の取引先や案件を担当している相手にとっては、件名に情報があるかどうかで負担が大きく変わります。
意識したいポイントは、次の三つです。
- 会社名やサービス名を短く入れる
- プロジェクト名や案件名を明記する
- 初回連絡か二回目以降かで件名の付け方を変える
初回連絡では、
【株式会社〇〇】〇〇サービスに関するご提案のご連絡
〇〇社様向け 〇〇システム導入のご相談
のように、自社名+相手先名+用件の組み合わせで、誰宛のメールかがひと目で分かるようにします。
二回目以降の継続連絡では、
Re: 〇〇社様向けシステム導入のご提案 追加資料送付の件
〇〇プロジェクト 契約書ドラフト送付のご連絡
といった形で、案件名を共通の軸として使い続けると、相手の検索もしやすくなります。
社外宛ての件名では、
- 「いつもお世話になっております」
- 「先日はありがとうございました」
のようなあいさつだけの件名は避け、
「先日のお打ち合わせのお礼 〇〇システムについて」
といったように、あいさつ+用件を組み合わせる形にすると、丁寧さと分かりやすさの両方を保てるでしょう。
シーン別 相手が開きやすい件名テンプレ
ここからは、具体的なシーンごとに「そのまま使える件名」をまとめます。
同じ用件でも、場面に合った言い方に変えると開いてもらいやすさが変わります。
自分がよく使うシーンから、二〜三個ずつ「定番」にしておくイメージで見ていくと整理しやすいでしょう。
初回連絡や自己紹介で使える件名
はじめて相手にメールを送るときは、誰で・何の用件かが件名だけで分かることが大切です。
あいさつだけで終わらせず、所属や用件を一緒に入れます。
件名例
初めてご連絡差し上げます 〇〇株式会社の□□です
本文1行目例
〇〇株式会社の□□と申します。表題の件でご連絡差し上げました。
件名例
ご挨拶 〇〇株式会社〇〇部 □□
本文1行目例
このたび新しく〇〇部に着任いたしました、□□と申します。今後ともよろしくお願いいたします。
件名例
先日のセミナーで名刺交換させていただいた□□です
本文1行目例
先日の〇〇セミナーで名刺交換させていただきました、〇〇株式会社の□□です。あらためてご挨拶のメールをお送りしました。
件名例
オンライン面談の御礼と今後のご挨拶(□□)
本文1行目例
先日はオンライン面談の機会をいただきありがとうございました。□□と申します。
名前だけで終わる件名より、「初めての連絡であること」「どこ所属か」が分かる形にしておくと、相手も安心して開きやすくなります。
日程調整や会議案内の件名テンプレ
日程関連のメールは、件名で打ち合わせか会議か・相談なのか案内なのかをはっきりさせるのがポイントです。
件名例(新規に日程を決めたいとき)
打ち合わせ日程のご相談 〇〇案件
本文1行目例
〇〇案件の打ち合わせ日程について、ご相談のためご連絡いたしました。
件名例(会議案内)
会議のご案内 〇月〇日〇時 〇〇プロジェクト定例
本文1行目例
表題の件につき、〇〇プロジェクト定例会議のご案内を差し上げます。
件名例(日程変更のお願い)
日程変更のお願い 〇月〇日打ち合わせの件
本文1行目例
〇月〇日に予定しておりました打ち合わせについて、日程変更のお願いでご連絡いたしました。
件名例(候補日を提示するとき)
打ち合わせ候補日ご提示の件(〇〇案件)
本文1行目例
〇〇案件の打ち合わせにつき、以下の通り候補日をご提示いたします。
件名の前半に「打ち合わせ」「会議」「日程変更」を置き、その後ろに「案件名・日時」を足す形を意識すると、受信トレイ上でも内容が一目で分かりやすくなります。
資料送付や見積もり提示の件名テンプレ
資料や見積もりを送るメールでは、件名で何を添付しているかまで伝えることを意識します。
相手のフォルダ整理や検索のしやすさにもつながる部分です。
件名例(資料送付)
資料送付のご連絡 〇〇提案資料
本文1行目例
表題の件、〇〇提案資料を添付にてお送りいたします。
件名例(追加資料)
追加資料送付の件 〇月〇日打ち合わせ分
本文1行目例
先日の打ち合わせ内容を踏まえ、追加資料をお送りいたします。
件名例(見積書送付)
お見積書送付の件 〇〇システム導入
本文1行目例
〇〇システム導入に関するお見積書を添付にてお送りいたします。
件名例(修正版送付)
修正済み資料送付のご連絡 〇〇資料
本文1行目例
ご指摘いただいた内容を反映した修正済み資料をお送りいたします。
「資料をお送りします」だけでは後で探しにくくなります。
資料名や案件名まで入れることで、相手の側でも管理しやすいメールになります。
リマインドや再送の件名テンプレ
リマインドや再送メールは、相手を責める印象を与えない件名が重要です。
トーンを柔らかくしつつ、「前回の続き」であることを分かるようにします。
件名例(軽めのリマインド)
先日のご相談の件 進め方のご確認
本文1行目例
先日ご相談させていただいた件につき、その後の進め方について確認したくご連絡いたしました。
件名例(期日が近いときのリマインド)
〇月〇日締切の件 再度ご連絡いたします
本文1行目例
〇月〇日締切の件につき、念のためあらためてご連絡いたしました。
件名例(再送)
【再送】お見積書送付の件 〇〇案件
本文1行目例
先日お送りしたお見積書について、念のため再送いたします。お手数をおかけし恐縮ですが、ご確認いただけますと幸いです。
件名例(資料未確認らしきとき)
資料ご確認のお願い(再送)〇〇提案書
本文1行目例
先日お送りした〇〇提案書につき、ご確認状況を伺いたく再度ご連絡いたしました。
「まだ見てもらっていませんか」などの表現は件名にも本文にも入れない方が無難です。
件名では「念のため」「あらためて」「再度ご連絡」といった言い回しを使い、相手の事情もあり得ることを前提にしたトーンを意識すると、角の立ちにくいリマインドになります。
NGからOKに書き換える件名フレーズ集
ここでは、ありがちな件名をNG→OKの形で整理します。
件名そのものを書き換えるだけで、メール全体の印象が変わることも多いです。
自分がよく使ってしまいがちなパターンから、一つずつ入れ替えていくつもりで見ていくと扱いやすいでしょう。
内容が伝わらない件名の書き換え
あいさつだけの件名や、用件が見えない件名は、受信トレイの中で埋もれやすくなります。
次のような形は、今日から少しずつ減らしたいパターンです。
ポイントは、件名の中に最低限
- 用件(相談・報告・お礼など)
- テーマ(案件名・打ち合わせ・見積もりなど)
を入れることです。
あいさつの言葉は本文の最初に回し、件名は「何のメールかがひと目で分かるラベル」として使う方が実務では扱いやすいでしょう。
感情的・印象が強すぎる件名の書き換え
急ぎの要件だからといって、件名を強い言葉にし過ぎると、相手のストレスにつながることがあります。
緊急度は保ちつつ、読み手の負担を少し下げる書き方に整えていきます。
感情をそのまま件名に載せるのではなく、
- 【至急】【要ご確認】などの強調記号
- 何をしてほしいのか(確認・対応・返信など)
- いつまでなのか(本日中・〇日までなど)
に分解して書くと、同じ緊急度でも印象が落ち着いたものになりやすいです。
長すぎる件名を読みやすく整える例
情報をたくさん入れようとして、件名が長くなりすぎる場合もあります。
その場合は、要素を二つに分けるか、重要なキーワードだけを前に寄せて整理します。
長い件名を整えるときは、次の順番で考えると整理しやすくなります。
- 絶対に入れたいキーワード(案件名・用件)だけを先頭に残す
- そのほかの説明は本文の最初の二〜三行に移す
- どうしても削れない場合は、括弧を使って補足に回す
件名は「すべてを説明する場所」ではなく、「メールを開く前に用件を判断できる最低限のラベル」として捉え直すと、自然と情報量がちょうどよいバランスに収まりやすくなるでしょう。
今日からできる件名テンプレの作り方とストック術

ここまで読んで「良い件名の条件」はだいたい分かっても、いざ毎回ゼロから考えるのは負担が大きいはずです。
そこで最後に、「自分専用の件名テンプレ」を少しずつ育てていく方法をまとめます。
一気に完璧を目指すのではなく、今日からできる小さな仕組みづくりをゴールにすると続きやすいでしょう。
自分がよく使う用件を三つだけ選ぶ
まずは、よく使う用件を絞り込みます。
全部のシーンをカバーしようとすると苦しくなるので、最初は三つだけで十分です。
例えば、次のようなイメージです。
- 依頼・お願い
- 報告・共有
- 日程調整・打ち合わせ
自分の仕事を振り返って、「この三つが多い」という組み合わせを決めてしまいます。
そのうえで、用件ごとに一本ずつ「定番の件名パターン」を用意します。
例としては、
- 依頼:「〇〇のご対応依頼 〇月〇日締切」
- 報告:「〇〇案件の進捗ご報告(〇月〇日時点)」
- 日程調整:「打ち合わせ日程のご相談 〇〇案件」
のように、「用件+テーマ」をセットにした形を一つずつ持っておくイメージです。
毎回まったく新しい言い方を考える必要がなくなり、迷う時間をかなり減らせます。
本文テンプレとセットで管理する
件名だけをテンプレ化するより、件名+本文の一行目をセットで保存しておく方が実務では使いやすくなります。
例えば、依頼メールなら、
- 件名:「資料ご確認のお願い 〇〇案件」
- 1行目:「表題の件につき、添付資料のご確認をお願いしたくご連絡いたしました。」
日程調整なら、
- 件名:「打ち合わせ日程のご相談 〇〇案件」
- 1行目:「〇〇案件の打ち合わせ日程について、ご相談のためご連絡いたしました。」
というように、「件名を書くときは、この1行目も一緒に使う」と決めておきます。
このセットをメモアプリやノート、メールソフトの定型文機能などに保存しておくと、
件名を打ち込んでから本文の書き出しに悩む時間を大きく減らせるでしょう。
最初は用件ごとに一パターンで構いません。
慣れてきたら、「少し急ぎのとき用」「やや丁寧めにしたいとき用」といったバリエーションを増やしていくと、表現の選択肢も自然に広がります。
送ったメールから良い件名をストックしていく
一気にテンプレを作り切ろうとすると負担が大きくなります。
おすすめは、「実際に送ったメールの中から良かったものを少しずつ抜き出していく」やり方です。
具体的には、次のような流れです。
- 送信済みメールを見返して、「分かりやすく書けたな」と感じた件名に印を付ける
- 相手からの反応が早かったメールや、好意的な返信が来たメールの件名をメモしておく
- 同じような用件が出てきたとき、その件名をベースに微調整して再利用する
こうして実際のやり取りの中から少しずつ「使える件名」が集まっていくと、
自分の仕事のスタイルや相手との関係性に合ったテンプレ集になっていきます。
最初から完璧なテンプレを作ろうとするより、
「運用しながら、反応の良かったパターンを残していく」くらいの気持ちでいる方が続けやすいでしょう。
その積み重ねが、結果的に「相手が開きたくなる件名が自然と書ける状態」につながっていきます。


